市町村の国民健康保険の補助で、人間ドックを受けてみた

市町村の国民健康保険の補助で、人間ドックを受けてみた

30代半ばになり、自分の健康状態をより詳しく知りたいなあと思い、人間ドックを受けてきました。国民健康保険の補助もあり、お手軽に受診できるし、健康改善にも繋げることができるので、オススメです。

近藤雄一

(日高川町)国民健康保険の人間ドック補助

私が住む日高川町の場合、国民健康保険に入っていると、通常の国保特定健診(600円)と別に、(30歳以上の希望者は)人間ドック等を受けることができます。

対象者

4月1日時点で30歳以上の国民健康保険被保険者で、国保税を完納している世帯に属する方

日高川町の各種ドック(日高川町HPより作成)
検診内容費用
1日ドック血液検査、尿検査、胸部レントゲン、胃・大腸ガン検診等7,000円
2日ドック1 日ドックより検査項目が多くなります13,500円
脳ドック(日帰り)MRI、MRA、血液検査、尿検査等9,000円
心血管ドック(日帰り)心臓・頸動脈超音波検査・血液検査・心電図・ABI PWV 検査等6,000円

希望者が多い場合は、抽選の上、受診者を決定するとのことです。

検診機関は、2つあります。なお、心血管ドックはひだか病院のみです。

  • ひだか病院
  • 検診センターキタデ

また、各種ドックと特定健診は、片方しか受診できないので注意しましょう。

人間ドックの申し込みをされた方は、 特定健診は受診できません。

令和43月末までに人間ドックと特定健診の両方を受診された方につきま しては、特定健診にかかった費用を返還して頂きますので注意して下さい。

人間ドック受診の注意事項(日高川町からの送付資料より)

参考 健康診査・がん検診・人間ドック日高川町役場

2日ドックに申込みしてみた

今回は、(1日ドックより検査項目の多い)2日ドックを選びました。検診機関は、検診センターキタデを選びました。4月に申込み、6月〜翌年2月末までに受診できます。

日高川町から送られてきた資料によると、2日ドックの個人負担は13,500円で、国民健康保険助成金45,200円で、実際の検査費用は58,700円です。8割近くを補助してもらえているのですね、ありがたいことです。

参考 人間ドックのご案内|健診センター・キタデ社会医療法人黎明会

予約できる日は限られている

2021年は忙しかったこともあり、なかなか人間ドックを予約できずにいました。ただ、受診期限もあるため、2021年12月中旬に予約の電話をすることにしました。

いつでも予約できるのかと思いきや、そうではありませんでした。電話で聞いてみると、「人間ドックの予約は埋まっていて、2022年1月だと2日程しかありません。」とのこと。人間ドックは、前もって早く予約しておくのが良さそうです。

胃カメラ・バリウム検査

胃がん検診のため、胃カメラ・バリウム検査を選べます。しかし、すでに胃カメラは2月末まで予約で埋まっているとのことでした。一般的に、胃カメラは医師しかできないため(バリウム検査は放射線技師)、予約枠が限られていることが多いようです。

胃カメラを希望される方は、なるべく早く予約しておくのが良さそうです。

日本消化器内視鏡学会のページ(検診を受けようと思っていますが、バリウムと胃カメラ、どちらの方がよいですか?)を参考に、胃カメラ・バリウム検査は、それぞれの特徴をまとめてみました。

胃カメラ

胃カメラは、ビデオカメラで、カラーで粘膜の様子(凹凸や模様)を確認する方法です。

  • 早期の胃がんを発見しやすい(わずかな凹凸・色のちがいを発見できるため)
  • (バリウム検査にくらべて)胃カメラの方が苦しい

苦しいのは嫌ですねw まだ私は30代なので、バリウム検査で良かったかもと感じました。

多くの方が胃透視よりも内視鏡の方が苦しいと感じています。ただし、検査の際に鎮静剤(眠りぐすり)を注射して、眠っている間あるいはぼんやりした状態で検査を楽に受けることはできますし、口からの内視鏡よりも苦痛の少ない鼻から入れる内視鏡(経鼻内視鏡)も最近では多くの施設で行われています。

バリウム検査

バリウム検査は、バリウムを胃の中に広げて、レントゲンで「胃の形」や「表面の凹凸」を検査する方法です。

  • 食道はバリウムが流れてしまうため検査しにくい
  • (レントゲンのため)少量の放射線被ばくがある
  • 精密検査の必要性ありの場合、結局胃カメラすることになる

精密検査が必要になると、二度手間感がありますが、まだ30代ならバリウム検査でも十分のように感じました。

参考 検診を受けようと思っていますが、バリウムと胃カメラ、どちらの方がよいですか? 日本消化器内視鏡学会

宿選び

検診センターキタデに予約する際、宿泊先を選ぶことが出来ます。

  • お宿喜作
  • 波満の家
  • 天文公園

お宿情報
検診センターキタデのお宿情報

今回は、お宿喜作さんを選びました。朝食は抜きですが、夕食が楽しみです。

参考 お宿情報|健診センター・キタデ社会医療法人黎明会

事前にやること(検便・検尿・たん)

普段の健康診断であれば、検尿だけなので簡単です。が、人間ドックでは、なんと3項目がありました。

  • 検尿
  • 検便
  • 痰(たん)

検便が大変

大変だったのは、3日前から取る必要がある検便です。

大便のとり方

こういう時に限って、簡単に出るものでもありません…それでもなんとか前日に説明書を読みながら、1日分の便を取ることが出来ました。

正しい大便のとり方

大便のとり方

窓口提出する際に、1日分しか取れていないことを伝えました。2日ドックなので今日・明日で取ることもできるし、1日分で検査することもできますとの事でした。

調べてみると、(1日分の便だけでは)検査の精度が落ちて、「がんの見逃し」も増えるようです。2日分そろって正しい大腸がん検診ができるのですね。

大腸がん検診では、2日分の便を検診日に持参します。2日分の便がそろってやっと、大腸がん検診として結果が出せるのであり、1日分だけでは「がんの見逃し」が多くなることがわかっています。
健康チャンネルきょうと 2012.9 Vol.237

そのため、2日以内に、さらに1日分の便を取ることにしました。(無事に人間ドック1日目に採便できて、2日目に提出できました。)

人間ドック当日

1月中旬、朝5時起きの予定が、寒くて布団から出るのが遅れて、5:20起き。寒波来てるけど、雪が降らなくてよかったなあ。

朝一、痰・検尿を取るところから始まります。検尿はいつも特定健診と同じなので問題なしです。

痰(たん)を出すのが難しい

次は、痰(たん)です。口をゆすいでから、痰を出そうと頑張ってみるものの、狙って出すのは難しいです…

痰の検査容器

そもそも痰ってどんなんだっけ?という疑問。あの黄色、風邪引いた時のやつやよなあと思いつつ、咳払い。なかなか出ない。

喀痰検査について

たんはなるべく朝起床時に出し、たんをとった日を容器ラベルに記入して下さい。

《たんの出し方》
1. たんを出す前に口の中をきれいにするため数回、口をゆすいで 下さい。
2. 腹式深呼吸を数回行い、 最後に深く息を吸い大きなせきをしてみて下さい。
3. なお出にくい時は、口をあけて熱湯のゆげをくり返し吸い込むとたんが出やすくなります。やけどをしないよう注意して下さい。

(参考)付属の説明資料より

説明書に書いてある通り、深呼吸して、咳払いしてみます。さらに湯気を吸ってみると、自然と咳き込みます。

なんとか出せたけど、痰なのかちょっと不安。のどに絡まっているのが痰だと思うので、たぶん大丈夫だと思うのだけれど。

検診センターキタデに到着

6:30頃、寒川を出発して、1時間ほどかけて、検診センターキタデに到着。

人間ドック用の駐車場は、病院駐車場ではなく、検診センターキタデ側の駐車場になります。

検診センターキタデの駐車場

私は、ココ理容の交差点を左折して、3番・4番から入りました。右手に北出病院と「検診センターキタデ」の看板が目印です。

検診センターキタデの建物は、北出病院の隣にあります。1階は(ジムの)アクオで、2階が検診センターキタデになっています。

参考 健診センター・キタデ社会医療法人黎明会 参考 メディカル&フィットネス アクオメディカル&フィットネス アクオ

検診センターキタデ

7:45〜玄関が開くらしい。

受付で館内着に着替える

7:45頃、館内に入って受付、館内着に着替えます。ポケット等はないため、(受付で)携帯を入れる透明袋を借ります。

リストバンドで番号で呼ばれる仕組み

リストバンドの番号で呼ばれるシステムで、なんだか新鮮でした。名前で呼ばれる時代ではないんですね〜

(きっと次来た時には、番号で呼び出しも終わり、リストバンドが振動して呼び出してくれるのかな…と妄想してました)

次々に検査が進む

とてもスムーズに検査が進んでいきます。病院の混んでいるイメージとは違い、検診のための施設だから、とても効率良い感じです。

(超音波)お腹の検査

超音波でお腹の検査からスタート。めちゃめちゃ丁寧にお腹を見てもらえます。丁寧すぎて、どこか悪いのか不安になりました。初めて不安になりましたが、きっと大丈夫。

糖負荷検査

初めてと言えば、糖負荷検査。甘い微炭酸の砂糖水(スプライトの炭酸弱めみたい)を飲んで、糖尿病の検査をします。1時間後・2時間後に採血・検尿があります。そのため、2日ドックで一番時間がかかる検査のようです。

肺機能検査

あと肺機能検査も初めてでした。普段の呼吸、(MAX)吸い込み→(MAX)吐く、(MAX)吸い込み→(鋭く)吐く、といった感じで検査がありました。

自分の胸囲に驚く

個人的にビックリだったのは、胸囲です。なんと8cmアップ。前回の検診から、1年半。食生活変えていないのにビックリです。運動不足かな?

(1日目)2時間半で終わる

1日目の検査が終わったのは、10:30過ぎでした。8時ぐらいからスタートなので、およそ2時間半で終わりました。

糖負荷検査を除けば、9:20頃に終わっていました。(病院とは思えない)スムーズな検査で、良かったです。検診センターだから病院ではないのかな。いつもの特定健診もキタデなので、いつもと同じところで受けられた安心感もありました。

ランチのチケット1000円分を受け取る

1日目の検査があっという間に終わり、ランチのチケット1000円分を受け取りました。

使えるお店は裏面に記載がありました。私は花ご坊のランチにしました。

洋食と和食のランチ(1100円)があり、洋食は「とんかつカレー」、和食は「和風天津飯と天ぷら盛り合わせ」です。人間ドックを受けているので、気分は健康志向で、和食ランチにしました。

花ご坊の和食ランチ

その後、宿のチェックイン16時まで時間があるので、カフェで仕事をこなします。

お宿喜作

17時頃、お宿喜作さんにチェックインしました。

お宿喜作

検診センターキタデのお宿情報には、喜作さんはタオル持参と記載がありましたが、タオルは置いてありました。

お部屋はシンプルな6畳間で、トイレと洗面台付き、お風呂は別になっています。

携帯の電波は、docomoもAUも電波1本程度でした。Wi-Fiは、わかやまフリーWi-Fi LONGが使えました。Wi-Fiがあって良かった〜

さて、寒い日だったので、さっそくお風呂へ。別棟のきさくの湯へ向かい、トロトロの温泉に浸かり温まりました。日帰り入浴のお客さんも多く、賑わっていました。(露天風呂はお湯の温度も低かったため、内風呂で温まりました。温泉もこの寒さには勝てないですね〜)

さて、楽しみな夕食です。人間ドックなので、今日はお酒も飲まずに、食事を楽しみました。

ボリューム満点で、魚2匹の絶妙な塩加減が抜群で、美味しかった〜

あとで、揚げたての天ぷらもやってきました。

人間ドック2日目

2日目は8:30集合で、お宿喜作から20分ほどで到着です。近いので助かります。

まずは、血圧測定から。バリウム検査について不明点はないですか?と聞かれたり、話を聞いていると大変そう!と感じました。緊張してきましたw

バリウム検査

レントゲン室から1番の方〜ついにやってきました。

まずは胸のレントゲン。前から撮影、横から撮影。あっという間に終わりです。

次はいよいよバリウム検査。酸っぱい炭酸の粒を口に含み、バリウムを半分飲みます。意外に、嫌な味はせず、飲みやすくてビックリ。

ゲップはしないように言われ、ゲップが出そうならつばを飲み込む要領で我慢してください、との事。

検査台で指示を受けながら、身体を右向いたり・左向いたり、回転させたり。たぶんバリウムを広げるためだと思うのですが、検査台の上での回転はけっこう大変でした。ロッカーのバンドは外しておく方がよかったです。

緊張のせいか仰向け・うつ伏せの指示もどっちがどっちか分からなくなりましたw

2日目の商品券500円分

そういえば、2日目の受付時に、北出病院内売店(Yショップキタデ)で使える商品券500円(有効期限:当日限り)をもらっていました。朝食抜きだから終わってから使ってください、ということでしょう。

ところが、人間ドック終わって、商品券の存在を忘れていました…一度HIROで買い物している時に、財布を見つけて、ハッとしましたw 再び北出病院に戻り、Yショップキタデのパンコーナーのパンを買って帰りました。(Yショップキタデは、コンビニ+ミニパン屋さんという雰囲気でした。)

Yショップキタデ

最後に

医師からの結果説明・保健師の指導を受けて、2日間の人間ドックは終わりです。当日の結果説明は簡易のもので、詳細な結果は後日郵送で送られてくるとのことです。

保健師さんの指導はとても丁寧で、生活改善に繋がるアドバイスをもらうことができました。初めてだらけの人間ドック(2日)でしたが、自分の身体の状態をいつもより詳しく確認することができて良かったです。