エコタンク搭載プリンタはどれを購入するべきですか?【2022年版】

お客さま

プリンタのインク代を抑えたいので、エプソンのエコタンク搭載モデルを購入したいです。どのモデルがオススメですか?
エプソンのエコタンクモデルは、(A4用紙)1枚あたりの印刷コストが0.4円~3.0円程度と格安です。また、インク交換の手間も省けるのも嬉しいですね。ただ、本体価格は他モデルよりも高いので、最初に投資する感じになります。それでは詳しく見ていきましょう。

近藤雄一

エコタンクモデルのおすすめ4モデル比較

エプソンから、購入しやすいおすすめの4つのエコタンクモデルを紹介します。分かりやすいように、比較表にしました。

EP-M553T
EW-M754TW/TB
EW-M754TW
EW-M634T
EW-M634T
EW-M873T

値段(税込)33,550円44,550円41,250円66,000円
カラーホワイトホワイト
ブラック
ホワイトブラック
重量約5.6kg約6.3kg約5.7kg約8.4kg
インクタイプ4色独立5色独立4色独立6色独立
染料ブラック×
顔料ブラック×
染料グレー×××
L判印刷スピード33秒25秒75秒24秒
前面給紙なし1段(A4:最大100枚)1段(A4:最大250枚)2段(A4:最大100枚)
背面給紙A4:最大100枚手差し1枚なし50枚
ディスクレーベル印刷×××
液晶サイズ1.44型4.3型タッチパネル2.4型4.3型タッチパネル
自動両面印刷×
ダイレクトプリント○(USB)○(USB)×○(USB・SDカード)
印刷コスト(税込)
(A4モノクロ)
1.3円1.3円0.4円0.7円
印刷コスト(税込)
(A4カラー)
3.0円3.0円1.0円1.8円
印刷コスト(税込)
(L判写真)
 9.3円9.5円 6.5円 7.6円
発売日2021年2月26日2021年11月11日2021年11月11日2020年12月10日

EW-M973A3T(A3ノビ対応)(2021年2月26日(金)発売)

EW-M973A3Tは、EW-M873Tと同等のスペック(機能)で、A3ノビに対応しています。そのため、大きめの写真をよく印刷する方にオススメとなっています。

値段は、¥93,500 (税込)と高めですが、これまでの機種に比べても写真印刷コストがグッと下がるので、トータルコストでの検討をしてみましょう。

エコタンクプリンターを選ぶ2つのポイント

エコタンクプリンターを選ぶポイントは、以下のとおりです。

  • インクの種類
  • 印刷コスト

インクの種類は、インク4〜6色・顔料ブラックの有無で幅があることが分かります。

一般的に、顔料ブラックは、にじみにくい事から、白黒の印刷物(ビジネス文書等)に向いています。一方で、染料ブラックは、光沢のある写真などに向いているので、L判の写真印刷には欲しいインクになります。

フラッグシップモデルEW-M873Tは、顔料ブラック・さらにグレーもあり、6色インクとなっているので、写真印刷にも強いことが分かります。また、EW-M754TW/TBも5色ながら染料ブラックが搭載されているので、写真もきれいとウリにしています。

次に印刷コストですが、EW-M634Tが、A4モノクロ0.4円・A4カラー1.0円と圧倒的に安いことが分かります。次にハイエンドモデルEW-M873Tが安いですね。

このようにインクの種類・印刷コストに着目して、自分の用途にあったモデルを探してみましょう。

本体サイズの比較

EW-M754TW/TBEP-M553TEW-M634TEW-M873TEW-M973A3T
横39.0cm39.0cm横37.5cm横40.3cm横52.3cm
奥行き33.9cm奥行き33.1cm奥行き34.7cm奥行き36.9cm奥行き37.9cm
高さ16.6cm高さ16.6cm高さ18.7cm高さ16.2cm高さ16.9cm
約6.3kg
約5.6kg約5.7kg約8.4kg約11.1kg

EW-M973A3T(A3ノビ対応)は、横幅52.3cmと大きく、重量も11.1kgとなっています。設置場所も確保しておく必要がありますね。

また、EP-M553Tは、EP-M552Tとほぼサイズ感は同じ(奥行き7mmアップのみ)ですが、重量が1.1kg重くなっています。

エコタンク発売情報(2020年12月〜2021年2月)

2020年12月〜2021年2月にエコタンクモデルの新機種が登場しました。

機種名発売日備考
EW-M873T2020年12月10日(木)フラッグシップモデル、高画質・高機能
EW-M973A3T2021年2月26日(金)EW-M873TのA3ノビ対応バージョン
EP-M553T2021年2月26日(金)EP-M552Tのマイナーチェンジ(スキャナーが改善)

次にフラッグシップモデル(EW-M873T / EW-M973A3T)について、詳しく見ていきましょう。

フラッグシップモデル(EW-M873T / EW-M973A3T)

フラッグシップモデル(EW-M873T / EW-M973A3T)は、以下の特長があります。

  • 写真印刷がきれいになった(6色インク+インク技術向上)
  • 背面トレイ50枚・ストレート給紙(リア手差し)
  • 排紙トレイが自動でオープン
  • 4.3型タッチパネル搭載

写真印刷がきれいになった(6色インク+インク技術向上)

これまでのEW-M770T(2017年3月発売)は、(染料・顔料ブラックを含む)5色インクでそこそこ綺麗な写真印刷が可能でした。ただ、カラリオと比べるとやはり物足りなさを感じていました。

今回のEW-M873T / EW-M973A3Tは、6色インクとなり、新開発の「ClearChrome K2 Plusインク」が搭載されました。 新たにマットブラックインク(顔料)を搭載したため、アート紙(Velvet Fine Art Paperなど)への印刷が美しくなったとの事です。

新開発の「ClearChrome K2 Plusインク」

新開発の「ClearChrome K2 Plusインク」

新開発の「ClearChrome K2 Plusインク」(ニュースリリースより)

また、インク技術も向上しているので、インクのサイズを5段階で正確に打ち分けることで、なめらかなグラーデーションと繊細な明るさを表現できるとの事です。

インク技術、Advanced-MSDTインク技術 Advanced Multi-Size Dot Technology(ニュースリリースより)

新しくなった6色インクとインク技術の向上で、これまで以上に写真が美しく印刷できるようになりました。

背面トレイ50枚・ストレート給紙(リア手差し)

これまでのEW-M770T(2017年3月発売)は、背面トレイ1枚のみで、造りも簡易的なもので、不便でした。

今回のEW-M873T / EW-M973A3Tは、連続給紙可能な背面トレイ(50枚セット可能)で、用紙の厚さ1.3mm・長さ2mまで対応するストレート給紙(リア手差し)も可能になりました。

豊富な給紙機構

豊富な給紙方法(ニュースリリースより)

排紙トレイが自動でオープン

これまでのEW-M770T(2017年3月発売)は、排紙トレイは手動オープンでした、これも不便でした。

今回のEW-M873T / EW-M973A3Tは、排紙トレイは自動で開くようになりました。

排紙トレイ自動オープン排紙トレイ自動オープン(ニュースリリースより)

4.3型タッチパネル搭載

これまでのEW-M770T(2017年3月発売)は、1.44型画面で少し小さめの操作パネルでした。

今回のEW-M873T / EW-M973A3Tは、4.3型タッチパネルが搭載され、大きめの操作パネルなので、操作しやすくなりました。

細かい改善点

無線LAN(Wi-Fi)は、5GHz対応となり、IEEE802.11b/g/n/a/ac(Wi-Fi 5)に対応しています。ちなみに、EW-M770Tは2.4GHzのみ対応で、IEEE 802.11b/g/nに対応でした。

印刷できる用紙サイズがより小さいサイズにも対応となりました。そのため、「カード、名刺」が追加されています。EW-M770Tは、幅89.0mm・長さ127.0mm以上が必要でした。名刺は55x91mmなので、随分と小さいサイズにも対応したことが分かります。

エコタンク搭載プリンターを探す

EW-M873T

EW-M873Tは、新モデル(2020年12月発売)の機種です。家庭向けエコタンクモデルで、一番高機能なモデル(フラッグシップモデル)となっています。

EW-M770T/TW(2017年3月発売)の後継機種で、かなりバージョンアップしています。写真印刷がきれい・背面トレイに普通紙50枚、ストレート給紙(リア手差し)、排紙トレイが自動オープン、4.3型タッチパネル搭載などです。

EW-M973A3T

EW-M973A3Tは、新モデル(2020年12月発売)の機種です。EW-M873TのA3ノビ対応バージョンで、機能は同等です。

EP-M553T

EP-M553Tは、EP-M552Tの後継機種で、スキャナー部分が改善されています。他のスペックはほぼ変わっていません。

EP-M552Tはシートフィードスキャンで、免許証や通帳等をスキャンできませんでした。EP-M553Tでは、他機種と同様のガラス面のある原稿台のあるスキャナーとなっています。

シートフィードスキャンEP-M552Tのシートフィードスキャン(公式サイトより)

また、本体デザインが白いデザインに変わっています。さらに、商品本体に使われているプラスチック素材の約30%にリサイクル素材を使っていて、環境に配慮しているとのことです。

EP-M552T

EP-M553T

EW-M754TW/TB

EP-M553Tの上位機種で、1万円程度の価格差になります。EW-M752T/TB(2019年10月発売)の後継機種です。

(EP-M553Tには搭載されていない)顔料ブラックが搭載されているので、文章もくっきり印刷することができます。

また、(EP-M553Tと比べると)前面給紙ができ、自動両面印刷も便利ですね。液晶サイズも4.3型と大きめなので使いやすそうですね。

ちなみに、背面給紙はできますが、手差し1枚のみとなっているので注意しましょう。

排紙トレイは自動オープン

前モデル「EW-M752T/TB」は排紙トレイは手動オープンでしたが、「EW-M754TW/TB」は排紙トレイは自動オープンになっています。

EW-M754TW/TB排紙トレイ自動オープン
EW-M754TW/TBの排紙トレイ自動オープン(エプソン公式ホームページより)

予算に応じて、こちらのモデルも検討してみましょう。

EW-M634T

エコタンクのこれまでのスタンダードモデルです。EW-M630TB/TW(2018年10月発売)の後継機種です。

このモデルを選ぶ理由は、やはり印刷コストの安さでしょう。印刷コストは、EP-M553T・EW-M754TW/TBと比べると3分の1程度になっています。

前機種「EW-M630TB/TW」ホワイト・ブラックの2色展開でしたが、EW-M634Tはホワイトのみとなっています。

FAX対応エコタンクモデルもあります

FAX対応エコタンクモデルは、型番にF含んでいるプリンターになります。

EW-M674FT

EW-M674FTは、EW-M634Tにファックス機能がついたモデルです。「EW-M670FT/FTW」の後継機種です。

また、2020年にビジネス向けプリンターが続々と発売されています。

エコタンク搭載のビジネス向けプリンター1機種(2020年10月8日発売)

エコタンク搭載のビジネス向けプリンター4が2020年10月8日に発売されました。

  • PX-S6710T(99,550円)

詳しくは、エプソン公式情報をご確認ください。

参考 オフィスから自宅までさまざまな文書ニーズを効率化!ビジネス向けインクジェットプリンター新商品4機種を発売(2020年9月24日) | ニュースリリースエプソン

エコタンク搭載のビジネス向けプリンター4機種(2020年7月9日発売)

エコタンク搭載のビジネス向けプリンター4機種が2020年7月9日に発売されました。

  • PX-M6712FT
  • PX-M6711FT
  • PX-M791FT
  • EW-M5610FT

詳しくは、エプソン公式情報をご確認ください。

参考 エコタンク搭載モデル初の全色顔料インクを搭載したビジネス向けインクジェットプリンターなど4機種が新登場(2020年6月24日)ニュースリリース | エプソン

エコタンクのインク種類まとめ

エコタンクプリンタのインクをまとめてみました。

エコタンクプリンタのインク種類まとめ
EP-M552T
EP-M553T
EW-M754TW/TB
EW-M752T
EW-M634T
EW-M630TB/TW
EW-M670FT/FTW
EW-M5610FT
EW-M973A3T
EW-M873T
タケトンボ
タケトンボ
ケンダマ
ハリネズミ
ヤドカリ
トビバコ

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

家庭用エコタンクのインクの種類を教えて欲しいです【トビバコ・タケトンボ・ケンダマ・ハリネズミ・ヤドカリ・ハーモニカ・マラカス】

印刷コストの比較

エコタンクモデルは、1回のインク交換で、(EW-M634Tの場合)A4カラー文書がなんと約6000ページ印刷できます。かなり印刷コストは抑えられますね。

また、「EW-M754TW/TB」は、使い切りサイズのインクボトルで、A4カラー文書を約1000ページ印刷することができます。

A4モノクロ文書(税込)A4カラー文書(税込)
EW-M873T0.7円1.8円
EW-M973A3T 0.7円1.8円
EW-M754TW/TB1.3円3.0円
EP-M553T1.3円3.0円
EW-M634T0.4円1.0円

エコタンクモデルでも、機種によって印刷コストが違うことがわかります。

エコタンクかカラリオか、どう選ぶべきか?

エコタンク方式、(カラリオの)カートリッジ方式のプリンターをどちらを選ぶのか。気になるところですよね。

エコタンク方式とカートリッジ方式をまとめると次のとおりです。

エコタンク方式カートリッジ方式(カラリオ)
・圧倒的な低印刷コスト
・インク交換頻度が少ない
・初期費用が安い

印刷枚数が少ない場合はカートリッジ式のカラリオ、印刷枚数が多い場合はエコタンク方式、を選ぶと良いでしょう。

例えば、エプソンは、エコタンク「EW-M754TW/TB」とカラリオ「EP-883AW」を比較しています。


エコタンクとカラリオの比較(公式サイトより引用)

この例では、5年間の使用想定で、1年間で購入する量が、「インクカートリッジ1セット」もしくは「A4コピー用紙(500枚)」以上であれば、エコタンクの方がオススメとのことです。

選ぶ機種にもよるので、初期費用と年間印刷枚数を合わせて計算して、トータルコストで一番安くなる自分にあった機種を探しましょう。

印刷コストシミュレーション(EW-M770T/TWの場合)

エプソンの公式サイトで紹介されているシミュレーション例で、前モデルにはなりますが、EW-M770T/TWで、トータルコストを比較してみましょう。

 A4モノクロ文書(税別)A4カラー文書(税別)
EW-M770T/TW0.5円1.3円

1ヶ月にA4カラー文書100枚印刷を、5年間続けると、4万円ほどお得になる計算になりました。逆に、毎月50枚未満の方は、インクジェットプリンターの方が安上がりになるようです。

まとめ

インク代を抑えたい方へのエコタンク搭載モデルのプリンターのご紹介でした。エコタンクにするとたくさん印刷しても、インクコストを抑える事ができ、インク交換の手間が省けるのが嬉しいですね。

参考 エコタンク搭載モデル エコタンク方式 製品情報エプソン 参考 さまざまな在宅需要に対応する低印刷コストのプリンター。エコタンク搭載モデル『EP-M553T』新発売(2021年2月15日) | ニュースリリースエプソン 参考 テレワークや自宅学習に適したエコタンク搭載モデル3機種4モデル新発売(2021年10月28日) | ニュースリリースエプソン エコタンク搭載プリンタはどれを購入するべきですか?【2019年版】